サイパン島の内陸に少し入ったジャングルの中、タポチョ山という、標高470m のサイパンで一番高い山があります。ここに登ればぐるりと一周、サイパン全土を見渡すことができます。

その中腹あたりに1軒のコーヒー農園があります。それはかつて、日本委任統治時代に日本人移民が営んでいたコーヒー農園。
かつてこのタポチョ山は「コーヒー山」と呼ばれ、麓に広がるジャングルにコーヒーの木が栽培されて日本に輸入されていました。終戦とともにこのコーヒー農園も閉鎖となりましたが、そのままタポチョ山に残されたコーヒーの木々は、ジャングルに混じってひっそりと、しかしたくましく自生していたのです。

この事実を知ったアメリカ・カリフォルニア州出身のジョーダン夫妻が、ジャングルの中からコーヒーの原木を見つけ、栽培を始めたのが2001年のこと。「マリアナス・コーヒー」を立ち上げ、今ではサイパン島原産のコーヒーとして、ごくわずかですが販売されるようになりました。
香りが高く、深みがあるのにすっきりしたその味。サイパン産の希少なコーヒー豆「Saipan Estate」はハイアット・リージェンシー・サイパンのギフトショップでのみ取り扱われています。
サイパンを訪れたら、ぜひ味わってほしい一杯です。