北マリアナ諸島自治連邦区サイパン市は、2021年10月29日(金)、千葉県香取市と姉妹都市協定を締結しました。締結式は、サイパン市庁舎と香取市役所をオンラインで繋ぎ、両市市長と関係者一同が集まる中、和やかに執り行われました。

サイパン市・デイビッド・アパタン市長(左)と、香取市・宇井成一市長(右)。オンラインでの姉妹都市協定締結式にて。

香取市には、全国の香取神社の総本社である香取神宮があります。一方、サイパン市にはその香取神宮の分社である彩帆(さいぱん)香取神社があり、百有余年の歴史的な繋がりがあります。現在では毎年、香取神宮より現地サイパンに赴き「例祭」が執り行なわれている他、香取神社連合会やその他香取市民の方々が現地日本人会主催の「秋祭り」に参加するなど、交流が続けられてきました。その繋がりを機縁として、今回の姉妹都市協定を締結することとなりました。

締結式の中で香取市の宇井成一市長は、「本日の締結に当たり、ご尽力いただいたすべての方に深く感謝申し上げます。そして今後は、農業・観光等、幅広い分野で交流を活性化させ、相互理解と友好親善に努め、両市の発展に努めていくとともに、コロナ収束後にはぜひサイパン市を訪問したい。」と語りました。またサイパン市のデイビッド・アパタン市長は、「かつて日本の人々とサイパンの人々は良き隣人として共存してきました。そのことを若い世代に深く理解してもらうことに期待を寄せています。また当時の世代が乗り越えてきた苦難、彼らが残してくれた歴史の痕跡を、未来を担う世代に伝えていくことで、私たちの伝統が守り継がれ、さらに先人への感謝を深めていくことになると思います。本日の締結が互いに文化や歴史を学び、友好の懸け橋になることを願っています」と挨拶しました。

その後、当姉妹都市協定締結式の記念品として、サイパン市からは「Kulu’(クールー)」と呼ばれるチャモロの伝統行事の際に使用されるほら貝が、香取市からは香取市在住の切り絵作家・野口正博氏による香取神宮の楼門を模った「切り絵」が相互に贈られました。


日本軍が戦艦香取によってサイパンを占領。戦艦内に祀られていた香取神宮の分霊を分祀し、1911年、帆香取神社が創建された。一度焼失したが、1985年に再建され、現在の姿となっている。


サイパンで製糖業を興した砂糖王こと松江春次の銅像が建つシュガーキングパーク。当公園内に彩帆香取神社がある


全国に約400社ある香取神社の総本山・香取神宮


元禄13年に御本殿と共に建造された楼門


小江戸」と呼ばれ、利根川の水運とともに栄えた佐原の江戸情緒溢れる美しい景観

>> この件に関するリリースPDF